Soil Contamination Remediation

土壌汚染対策工事

汚染の種類と工法選定

掘削除去は、汚染土壌そのものを入れ替えるため全ての汚染に対して有効ですが、掘削規模によっては最もコストがかかる工法です。 原位置浄化(鉄粉処理・生物処理)は、掘削除去よりは安価ですが、汚染が浄化されていることを確認するため、工事完了後2年間の地下水モニタリングが必要となる場合があります。 原位置不溶化は、汚染を除去せずその場に閉じ込める方法で最も安価ですが、土壌汚染区域指定の解除はできません。 汚染の種類と土地の状況に応じて、適切な工法を選定していきます。

原位置浄化とは

浄化薬剤または、土壌内の微生物を活性化させる栄養剤を土壌の中に注入・攪拌し、土壌を入れ替えずに汚染を浄化します。 対策工事後から地下水モニタリングを行い、2年後の再調査で土壌汚染の解消を確認する必要があります。
  • ①芯出し
  • ②薬剤を吐出しながら攪拌
  • ③浄化深度まで攪拌
  • ④反対周りに攪拌しながら引き上げ
  • ⑤施工完了
【柱状改良機による施工】 まず、ロッドを回転しながら、浄化範囲深度まで撹拌翼を降ろします。 引き上げる際に、撹拌翼を回転させながら薬剤を吐出し、汚染地層に混ぜ込みます。 砂から粘土まで固結のない粒子構成であれば、飽和/不飽和を問わず施工が可能です。 使用する攪拌翼によっては、往路で薬液を注入しながら攪拌し、復路で再度汚染土壌と浄化剤を混錬していくものもあります。

Smart Cap™工法について

東京都の地下水汚染拡大防止技術に認定された独自の工法です。(特許第7005067号) 従来の原位置浄化工法に『GRAC™』という専用活性炭を混ぜ込むことで、さらなる効果が期待できます。 汚染物質が多種多様に存在する中で、従来の固定化された鉄粉or酸化材or微生物材+活性炭の複合粒子製剤に比べて効果を柔軟に選択できるようになったことにより、自由度が高く、より安価で、施工リスク要因の少ない対策工事が可能になりました。

技術概要

地中にAC含有浄化剤を施用する本工法は、従前の原位置鉄粉処理技術を炭素地下貯留型の持続可能なネガティブエミッション技術へと変換するアップデート型のGX化技術と位置付けられます。 また、従前工法へのAC併用は、AC表面は「高速浄化を促す高濃度化」を、AC周囲は「基準値クリアの低濃度化」の濃度バイアスを誘導し、浄化速度と対策信頼度をMaxに導きます。 従前の原位置鉄粉処理にACを併用すると、鉄粉表面のみならず、鉄粉と接するAC表面でも完全脱塩素反応が進行する他、生物学的な完全/不完全脱塩素代謝が誘起されるなど、多様な脱塩素反応が促進されます。

スラリー培養における分解菌現存状態の検鏡結果

上図の半透明で茶色がかった部分が細菌フロックであり、AC粒子(図中の黄丸)を核としたフロック形成が観察されました。 専ら、“原生動物による強い捕食圧下に置かれる原位置生物処理(※1)”ですが、AC添加は、この強力な捕食圧下において細菌の現存量を高く保持する効能を有することが示されました。小型原生動物による捕食は、ファゴサイトーシス様であり、サイズ選択的との報告(※2)があります。“細菌のAC粒子への付着”や“フロック形成”等による捕食対象サイズの大型化による捕食回避が有効に機能した可能性が示唆されます。 ※1:https://doi.org/10.2208/jscejer.75.7_III_395 ※2:https://www.researchgate.net/publication/236986965
  • 対象物質
    第一種特定有害物質
  • 工事期間
    中期 ~ 長期
  • メリット
    比較的安価 / 汚染土壌の場外搬出が不要 / 深度の汚染にも対応可
  • デメリット
    事前試験を要する

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化学的分解(鉄粉処理)

薬剤を用いて汚染を浄化

有害物質を分解する薬剤を土壌内へ注入・攪拌することで汚染物質を除去します。 主に鉄粉などが使用されます。
  • 対象物質
    第一種特定有害物質(ベンゼンを除く)
  • 工事期間
    中期
  • メリット
    比較的安価 / 汚染土壌の場外搬出が不要 / 深度の汚染にも対応可
  • デメリット
    地盤が軟弱化するため要改良の場合あり/ 事前試験を要する

バイオレメディエーション(生物処理)

微生物の力で汚染を浄化

微生物および微生物を活性化させる栄養剤を土壌の中に注入・攪拌し、生物の力で汚染物質を分解します。
  • 対象物質
    第一種特定有害物質(ベンゼン含む)および油汚染
  • 工事期間
    長期
  • メリット
    比較的安価 / 汚染土壌の場外搬出が不要 / 深度の汚染にも対応可
  • デメリット
    予定工期の確実性が低い / 事前試験を要する / 土壌のpHなどに影響される

掘削除去

汚染土壌を確実に除去

汚染土壌を物理的に掘削し、敷地外へ搬出。搬出した土壌は認定施設で処理します。 全ての有害物質や油汚染に適用可能です。
  • 対象物質
    第一種・第二種・第三種特定有害物質および油汚染
  • 工事期間
    短期 ~ 中期
  • メリット
    確実に汚染が除去できる / 工期の確実性が高い
  • デメリット
    最もコストが高い / 搬出する汚染土壌と掘削時の湧水の処分が必要 / 山留工が必須

原位置不溶化

有害物質をその場に閉じ込める

土壌に不溶化剤を添加し攪拌することで、有害物質が地下水に溶け出さない処理を施します。汚染自体はその場に残留します。 主に重金属類の汚染全般に適用可能です。
  • 対象物質
    第二種特定有害物質
  • 工事期間
    短期
  • メリット
    掘削除去より安価 / 汚染の移動や拡散防止 / 工期の確実性が高い
  • デメリット
    汚染の除去にならないので区域指定が解除できない / 再溶出の可能性あり

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